保健師のつぶやき NO.2
2021.09.21
産業保健専門職の渋谷です。
夏の暮れに両立支援に関しての相談があり、社会保険労務士の先生と共に事業所訪問をさせていただきました。体調を崩し緊急入院をした社員様の病気について、今後の予測される経過と復職後の会社側での対応や配慮すべきことについて、お話しさせていただきました。入院してすぐに傷病手当や傷病休暇についての手配をされ、退院後も外来受診時は時間単位で有給を使用できるようにと考えていらっしゃいました。ご質問の内容、話のメモをなさるご様子から、社員様が退院後も無理なく職場復帰出来るよう、考えておられる社長様の温かい配慮を感じました。
中小企業では一人の労働者が幾つかの業務を兼務していたり、その役割を代われる人がいなかったりとギリギリの人数で会社を稼働させていることが多いと思います。山形は中小企業が多く、労働者一人一人が地域社会を支えていると思っています。
労働者の健康は地域社会の健康にも直結していると感じています。
とある会議の中で次のような話を聞きました。県内の製造会社においてコロナ禍で需要が減ったため、派遣労働者を中止したところ、ワクチンの普及とともにコロナ感染者も減少し需要が伸び、正社員が日々残業し製造に携わっているそうです。このようなケースは他にも多くあるのではないかと思います。通院、闘病しながら働いている労働者もいるでしょうし、仕事と治療の調整・両立でお困りの際は、当センターにおいて両立支援事業を無料で行っておりますので、まずご連絡ください。
山形県内では全人口の約半数が2回目のワクチン接種を終えています。しかし、ワクチン接種が済んでいても感染した例もありました。感染対策は今後もしばらく続いていくと思いますが、少しでも従来に近い日常が戻ってくることを願っています。