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保健師のひろば

健康コラム 2019年7月号

2019.07.25

『治療と仕事の両立支援【1】 ~ 両立支援って何から始める? ~』

毎回、健康に関する情報をお伝えしている健康コラムですが、今回と次回は、「治療と仕事の両立支援(以下、両立支援とする)」についてお伝えします。

先日、「仕事はやめたくないが、通院や治療のために休みが多くなり、副作用で思うように動けず、困っている」という相談がありました。本人としては、生活や治療の費用があるので、仕事をやめたら生活が大変、治療と仕事を両立したい。しかし、職場は残っている人の負担が大きくなったため、休んでいる本人に辛くあたる、上司も初めての例で、対応がわからないそうで、本人は退職するしかないのだろうかと思っている、という状況でした。

このような状況について、みなさんはどう思うでしょうか?

退職して当然、治療に専念した方がいい、職場の理解がない、職場は配慮すべきだ、など、様々な考え、価値観があると思います。事業主や従業員が、病気や仕事に対して、どのような価値観を持っているかが、会社での両立支援の導入・実施には重要になってきます。

両立支援に取り組む前に、まずは、想像してみましょう。

「もし、○○さんが入院してしまったら、長期に休んでしまったら、どうなる?」という状況を、詳細にいろんな視点で想像してみると、業務の改善、休暇制度の整備、配慮すべきことなど、会社での課題がみえてくるかもしれません。

職場によっては、特定の方に重要な仕事を任せている、ギリギリの人数で残業は必須で業務を行っている、という状況もあるかもしれませんが、この場合、両立支援を導入することは難しいかもしれません。

産保センターでは、事業場への支援として、両立支援を導入する第一歩としては、「お互い様」の雰囲気をつくることを提案しています。もし、ある特定の方や部署に業務負担が集中している状況があれば、分担や効率化を図り、改善していく必要があると思います。

求人を出してもなかなか応募がない現状では特に、従業員はかけがえのない存在です。病気になったからといって経験豊富な人材を手放すことは、会社にとって大きな損失となります。

両立支援により、働きやすい会社になることは、他の従業員の意欲向上にもつながります。少しずつ、両立支援を導入する準備を始めてみませんか?

まずは、山形産保センターへお気軽にお電話ください!

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