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保健師のひろば

健康コラム 2019年10月号

2019.10.25

『セロトニン不足による心身の不調に注意! ~ 噛むことで予防・改善 ~ 』

今月の5日に、山形市で「両立支援コーディネーター基礎研修」を開催しました。この研修会は、両立支援コーディネーターを養成するための研修であり、全国各地で開催され、今年度東北地方では、宮城県と山形県で開催しました。
今回県内からの参加は全体の2割弱と少なく、他は東北以外に関東から来られた方も多くいらっしゃいました。
研修のプログラムは医療、労務管理、社会資源、産業保健に関する内容など支援を行うために必要な幅広い分野の講義やグループワーク、また、患者さんの視点や気持ちを知るためのがん当事者の方からの経験談の講義もプログラムに入っており、入院や治療を経験された当事者であるからこその本音や両立支援への想いをお聞きすることができました。参加者のみなさんは、両立支援の必要性を実感し、支援者としての関わり方を考えるとても良い機会になったのではないかと思います。

さて、10月も半ばを過ぎ、日が落ちるのがとても早くなってきました。朝晩の冷え込みも厳しくなり、なんとなく体調がすぐれない、気分が落ち込んでいる、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。もしかしたら、日照時間が短くなったことによるセロトニン不足が原因のひとつかもしれません。
セロトニンは、心の安定に関係しています。セロトニン不足になると、なんとなく不安になったり、落ち込みやすくなったり、眠れないなどといった症状が現れ、長く続くとうつ状態などのメンタル不調になる可能性もありますので、早いうちに対処することが大事です。
予防・改善策のひとつは、「かむ」ことです。セロトニンを増やすためには、一定のリズムで同じ動きを繰り返す運動(リズム運動)が効果的と言われています。このリズム運動の中で簡単に行えるものが、「かむ」ことですが、しっかりとかんでいることを意識しながら行うことがポイントです。
かむことは、朝・昼・夕の食事で行っているので、特別に時間をつくらなくても「意識」して行うことで日常生活にとり入れることができます。食事だけでなく、ガムをかんだりすることも効果的です。
また、セロトニンを増やすためには、太陽の光を浴びることも大事ですので、これからの季節は、晴れた日はなるべく外に出て太陽の光を浴びることをおすすめします。

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